品番-bag73

藍染め帆布と瑞雲のショルダーバッグ

 

タイプライタークロスのような、

目の詰まった木綿帆布は黒と見紛うほど藍染めを繰り返されたもの。

丈夫な上に藍で染められた帆布は、使い込まれたときのアタリや色褪せが美しく変化するのも魅力の一つ。

これは昔の日本で日用の道具として作られたもの。

工芸的なものでもなく、コストや手間を考えると現代ではもう作ることが出来ないもののように思われ、

昔の人たちが手間ひま掛けた日用の布を、現代の暮らしの道具として再び蘇らせることが出来たら・・・、

そんな思いが薺nazunaのものづくりの根底にあります。

 

そんな丈夫な藍帆布を底部分に使い、本体は柔らかな藍染め布とのコンビネーションにして、

肩から掛けたときに身体に沿うように仕立てました。

広幅のショルダーストラップは、裏側を内袋の布と同じくオーガニックコットンで合わせて、

ひっくり返すとリバーシブルにも使えそうです。

国内で織られたオーガニックコットンは、ゆっくりと時間を掛けて織られたもの。

古布の多くは、豊かな綿(わた)の繊維を織った布。

それに負けず劣らずの現行の木綿布をやっとのことで見つけました。

大量生産の布は、より早く、より沢山織るために、糸が切れないように薬剤や糊を使用して織っていきます。

そうすると、木綿や絹の生成りの生地は、後々から薬剤による黄ばみが出ることがあるのです。

染色されたり漂泊されたものは気にならないのかもしれないですが、

糸の柔らかな質や織られた布の手触りがハッキリクッキリと分かるのは、

綿花のままのナチュラルな色=生成りの生地だけなのです。

このオーガニックコットンは、薬剤や糊を使いたくない、

ならば大量に作らずに出来る範囲で織ろうという気概で生産されているものだそうです。

トロンとした心地よい手触りの生地は、まさにその証し。

現代もこうして日用の布を、手間暇惜しまず作られているのは頭が下がる思いです。

 

ポケットは袋口に二つ。

鮮やかな縹色と白に染め分けた綱紋様の型染めの古布でアクセントに。

軽やかに使ってほしいから、あえてボタン類はつけていません。

バッグの表に、瑞雲のモチーフの前飾りを手彫りしました。

山桜の材を彫刻刀で彫ったものです。

 

雲はユーモラスでいて、よどみない流れと、エネルギーや渦、

永遠に水につながるウォーターサイクルの一つのカタチ。

吉兆のしるしという瑞雲のモチーフに魅せられて、これまでもいくつも彫ってきました。

山桜を主に使うのは、経年と共に色艶がより増していくのがその理由でもあります。

時々手で撫でているうちに、どんどんツヤが出てきます。

 

薺nazunaで作ったものに限らず、

どんなものでも、

愛着を持って丁寧に扱いながら使い込んでいくと、

何故だか不思議と経年の美しさが出て来るように思うのです。

 

藍染めは、古びてもただ古くならず、

色褪せと使い込まれの味わいがにじみ出て来る、

侘び寂びにも通じるような、

そんな日本独自の”青”の魅力を感じてもらえるような物づくりが出来たら、という思いです。

 

薺 nazunaの袋ものは、破れたり擦り切れても、

またちくちく縫いや布をはぎ合わせたり、修繕もできます。

是非、長くご愛用頂ければと思います。

 

昔の人の丹念に隅々まで行き届いた染めの手仕事、

今の物づくりの、大量生産に走らず、良いものをじっくり作られている気概の布、

そんな大事に作られた布を、丁寧に手縫いで仕立てました。

 

旅先やお出かけ先のサブバッグとして。

持ち手も全てコットンと麻なので、軽くて折り畳んでも大丈夫。

旅行用のスーツケースの中にポンと入れて、

滞在先での街歩きバッグにも。

斜めがけもできます。

気軽なお出かけ用のお散歩バッグとしても。

 
 
一つ一つの素材の全てを厳選して

丁寧に仕立てていくこと。

これが薺nazunaのこだわりです。

 

size : W41cm × H39cm( × マチ5cmを含む )

ショルダーストラップ100cm

表布 :藍染め帆布×藍染め木綿 (どちらも古布)

ポケット:藍の型染め木綿(古布)

内布:オーガニックコットン 日本製

その他:山桜の留め具、麻糸で編んだループ

 

発送方法 : 特定記録付き普通郵便、ゆうぱっく、ヤマト宅急便 東京発

 


 
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